【EPICラップバトル解説】兄弟対決 マリオブラザーズ vs ライト兄弟 (後半)
マリオブラザーズ vs ライト兄弟 リリック解説の続きです。
前半は→こちら
[Wright Brothers 2nd verse]
We don't need to fight! We're the fathers of flight!
Representing North Carolina! Aiiiight!
(俺たちに戦う必要はない!俺らは飛行の父だ
ノースキャロライナ代表してアーイッ!)
ライト兄弟は飛行機を発明したことから、このラップでは自分たちを「飛行の父」と称しています。
「representing」は、「~を代表して」という意味があり、ラップによく出てくることばです。日本語ラップでも「レペ ゼン」って言いますよね。
ライト兄弟はノースカロライナ出身で、カロライナやヴァージニアの人々は「L」と「R」が連 続した音を強く発音しないようです。その典型的な例が「alright」(オーライ、大丈夫)です。「lr」がとれて「aight」になるわ けです。
We'll be pressing all your buttons like we're the controller.
(お前らのボタンを全部押してやる まるで俺らは操作者)
テレビゲームでは、ボタンを押すことでキャラクターを操作します。「俺らの操作でお前らは動く」=「お前らは俺 らの支配下にある」というようなことを言っています。
また、「push buttons」で「いらつかせる」という意味があります。
Conquer every level of your 2-D scroller!
(お前らの横スクロールの全ステージを攻略するぜ)
「横スクロール」とは、「スーパーマリオブラザーズ」のように、キャラクターやステージを横から見た視点でプレ イするゲームのことを指します。「お前らが出てるゲームなんて簡単だ」ということです。
You talk a lot of trash, but let me tell you something.
We're gonna beat you so fast, it's like we're holding down the B button!
(いろいろ野次ってくれるな、でもここで言わせてくれ
Bボタンを押しているかのようにお前らを高速で倒すぜ)
「talk trash」で「やじる」「からかう」といった意味があります。
「マリオ」シリーズでは、コントローラーのBボタンを押していると、速く走ることができます。いわゆる「Bダッシュ」 です。「それと同じように、速くお前らを倒すぜ」ということです。
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[Mario Brothers 2nd verse]
We're serving up an 8-bit fist! Made to order!
(8ビットのゲンコツをもてなしてやる!オーダーメイドしてやったよ!)
「8ビット」とは、2進数8桁の事柄のことで、「スーパーマリオブラザーズ」をはじめとするファミコンゲームなどの プログラムは、8bitで記述されています。
「made-to-order」は日本語に直すと「オーダーメイド」ですが、特に、ピザ屋などで客が自由にトッピングを決め られる制度を指すことがあります。マリオたちはイタリア人という設定なので、ここもかかっています。
That'll knock you offa the back of your own stupid quarters!
※「knock you offa the back...」=「knock you off of the back...」
(バカみたいな25セント硬貨の裏のお前らを振り落とすぜ!)
「knock off」とは「殴る」「払いのける」などの意味があります。
アメリカ合衆国では、1999年から2008年にかけて、裏面に50州それぞれの特徴が描かれた25セント硬貨を発 行するという試みがなされました。2001年のノースカロライナ州バージョンでは、ライト兄弟と飛行機が描かれてい ます。そのことを言及しています。
Like POW! How ya like me now?
(まるでPOW!さあ俺をどう思う?)
「POW」とは、「マリオ」シリーズに登場するギミック「POWブロック」のことで、これを叩くと画面上の敵が全部ひ っくり返ります。敵を全部ひっくり返すかのような強いラップを繰り出すということです。
「How ya like me now?」とは、相手に自慢したり、相手を攻撃したりしたあとなどに言うフレーズです。「今のお前は俺のことどう思ってる?嫌いになったか?どうなんだ?」と挑発するようなニュアンスがあります。
Spit flames out our mouths like our name was Bowser!
(口から火炎放射だ まるで俺らはクッパ大王)
自分たちのラップをクッパ大王が出す炎に例えています。クッパ大王はマリオたちの敵のボスで、口からの火炎攻撃が特徴です。
You'll get pummeled!
(パンチしてやろう)
ここでマリオたちがキノコをとったかのようにパワーアップします。
パンチ攻撃は「スーパーマリオ64」などでみられるマリオの攻撃です。
You'll wish you never stumbled out your little wind tunnel!
(風洞から出てきて失敗したことをきっと後悔するぞ)
「風洞」とは、人工的に風を送り飛行機の実験をする場所のことです。
「ラップで失敗するより風洞に戻って実験をやってろ」、ということが言いたいのですね。
We've been dropping ba-bombs since we started this song!
(この曲が始まってからずっとボムへいを投下してきた!)
「ボムへい」とは、「マリオ」シリーズに登場する敵キャラクターで、時間が経つと爆破します。自分たちの爆発的なラップを「ボムへい」に例えているのです。本当はボムへいは英語で「bob-omb」とつづるらしいのですが、ミススペルをしているようです。
Sorry, Wright Brothers. This time, you chose wrong!
(ライト兄弟、残念だが今回の選択は間違いだったな!)
ライト兄弟の「Wright」と、「正しい」を意味する「right」がかけられています。「名前は「ライト兄弟」だが、今回の俺たちとのラップは間違いだったな」ということです。
我々日本人にも比較的わかりやすい内容かな、と思います。
ただ訳しづらい言い回しがよく出てきますね。
この記事はEpic Rap Battles of History WikiおよびGeniusを大いに参考にしています。
引用部分はEpic Rap Battles of History Wikiから引用しています。
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